緑川愛の日記

レオンとロイとの日々

悩みではないのですが

レオンとロイは、今の時期は毎日一回早朝または陽が沈む頃に車で公園に行ってドッグランで遊んだり散歩したりしています。

 

そして、それ以外の時間帯に15分から30分くらい近所を歩きます。

私が夜仕事に出かける前とか、私が仕事から帰ってきた時とかです。

 

先日の夕方、夜中の仕事の前に仮眠をとろうと思い、その前に陽も落ちてきたのでちょっとだけ近所に散歩に出ようとしたら何やら賑やかな音が。

 

私が引っ越して来たアパートのすぐ前は小学校です。

 

そして私の部屋の窓の前がスクールゾーンなので、朝や昼下がりに子供達の賑やかな声やアンパンマンの歌などが聞こえてきてなんだか懐かしく思っておりました。

 

どうやらその日の夜は盆踊り大会だったようです。

 

そういえば、学校の前の道路に紅白の垂れ幕やテーブルなど準備されてたなあと思い出しました。

 

しかし目の前です。

 

やはり音に敏感なロイは、そして彼の人生いや犬生初の盆踊りの音楽大音量に非常に動揺し、外に出たくないと言いだしました。

レオンは元々、大きな音にはビクともしない上に最近は歳のせいか耳も遠く何か不都合でも?という顔をしています。

なんとかロイをなだめて外に出ました。

 

15分歩くくらいの距離ならどこでもその盆踊り大音量は聞こえてきます。

散歩から戻って来る頃には更に盛り上がっているように思いました。

 

遠くで聞くと風情もありますが、実際にその場所にいなかったりそこで踊っていない状態で、しかも目の前の部屋で音楽だけを聞く、しかもこれから仮眠をとろうと思っている状態の時には結構キツいものがあります。

 

そしてその流れる音楽はもちろん盆踊りに最適な音楽、東京音頭、炭坑節、氷川きよしくんのズンドコ節などです。

そこになぜか荻野目洋子ちゃんのダンシングヒーローが混ざります。

全部で7、8曲。

10曲いかないと思われるその曲らが順番にずっと流れてます。

さらに、そこに和太鼓の音が。

音楽は用意されたものでスピーカーからですが太鼓は生の音です。

 

そういえば校庭の真ん中にやぐらも準備されてた!

 

ドドッドドン、ドドッドドン

というリズムは日本の演歌調には合いますが、荻野目洋子ちゃんの8ビートの曲にはイマイチ合わないような気も。

しかも、若干太鼓が遅れている気がします。

 

途中、町内会長の挨拶で

「残り時間めいいっぱい楽しんでくださーい!」

を聞いたときにはもう寝るのはあきらめて、確か次の曲は、、?

とイントロクイズのように予想しておりました。

 

ダンシングヒーローはなるべくやめて欲しいなあ、と思うのですが

「では最後の1曲でーす!」

というナレーションとともに流れた曲がまさにそのダンシングヒーローで。

 

昭和の時代のバブリーでノリノリのリズムとずっと遅れ気味の太鼓の音を

うーむ

といった気持ちで聞いておりました。

 

 

 

またある日の夕方にレオンとロイと近所を散歩していると、何処からかピアノの練習の音が。

 

きっと女の子が練習しているに違いないと思いました。

 

レオンとロイが電信柱をクンクンしている間、そのピアノを聞くともなしに聞いていると、ブルグミュラーアラベスクという曲でした。

 

ブルグミュラーの練習曲は子供がピアノをはじめて少し中級さんになった頃に必ず先生から推奨される曲集でアラベスクはその中の2番です。

 

♪ラシドシラ、ラシドレミ、レミファソラ、ラシドレミ

と始まり

♪ミミファレッレーソレミド

と続くのですが、その

♪ミミファレッレーソレミド

♪ミミファレッレレソレミド

とレが一つ多いのです。

 

その理由はソレミドの前の2つのレにはタイという音楽の表示があってそれが書いてあるとレは2つつなげて1つ分のレは、のばさなきゃならないのですがそれができてないのです。

ほとんどのピアノの生徒は先生によく注意されます。

 

レオン達がクンクン終わって

「もう行きましょう!」

と引っ張っても、気になって前に進めません。

 

しかも彼女(たぶん)はその部分ばかり何度も練習しています。

「タイさえ弾けたらかなりいいんだけたどなあ」

 

もうレオンとロイは前に進まずピアノの音を聞いて考え込んでいる私の顔をお座りして見上げております。

 

よほどピンポンして

「そこはタイです」

と言いたい衝動に駆られましたがそれはよほど変だろうと気持ちを抑えて、レオン達との散歩に戻りましたが、なんとも気になる出来事でした。

 

 

私は絶対音という能力を持っておりますが、それは生まれ持った才能ではなく小さな頃から訓練されたもので完璧ではなく、また職業柄、音や音楽に対しては悩みというほどではありませんが時々やっかいなことがあります。

 

本当に悩みというほどではありませんが。